2014年2月24日月曜日

「ルターの祈りの本」 十戒(その13)


殺してはならない。(その1)
 
  
第一に、ここであなたは私に教えてくださっています。

愛する神様、
あなたは私が隣り人を愛するように要求なさっています。
それは具体的には次のようなことです。
私が隣り人に対して、
身体的にも言葉や行いによっても何も悪いことをしないこと、
また、隣り人に対して、
怒ったり、忍耐できなくなったり、
嫉妬したり、故意に意地悪したり、
何か他の悪さをすることで、
復讐したり、損害を与えたりはしないこと、
そして、人生のいかなる局面でも、必要に応じて、
隣り人を適切な助言によって助ける義務があることを、
留意しつつ行動することです。

この戒めによって、
あなたは
私に隣り人の身体を守るという義務を与え、
また、隣り人には私の身体を守る義務を与えておられます。
(旧約聖書続編の)「ベン・シラの書」は、
神様は各々に隣り人を守る義務をお与えになった、
と書き記しています。[1]



[1] 「シラ書」1714節、あるいは、1813節をさしているものと思われます。