2016年12月23日金曜日

マルティン・ルター「活きるために」「詩篇」127篇3節、「コロサイの信徒への手紙」3章20~21節(その1)

御覧なさい、子どもは主からの相続財産です。
胎の実は報酬です。
(「詩篇」1273節)
 
子どもたち、すべてに関して親に従順でありなさい。
それは主にあって御心に適うことだからです。
父親たち、子どもたちをいらだたせてはいけません。
彼らがいじけないようにするためです。
(「コロサイの信徒への手紙」32021節)
 

自分の子どもたちをよくしつけ育てること以上に、
神様やキリスト教会や全世界や自分自身に対して
彼らがなしうる有益なよきわざは他にないことを、
親は知っておくべきです。(中略)

その一方で、親は自分の子どもたちに関わることによって、
いともたやすく自分を地獄行きにしてしまう場合もあります。

親が子どものしつけをなおざりにし、
子どもたちが口汚くののしっても放置し、
彼らを無条件に信頼し、
下劣な言葉を使うままにさせ、
彼らに軽薄な流行歌を教え、
好き勝手な生活をさせるのは、
決して軽くはない恥ずべき行為です。

それに加えて、多くの親は
自分の子どもたちがこの世で人々に気に入られて
出世して金持ちになるように、
彼らをさんざん着飾らせ、熱心に後援します。

このように、多くの親は
子どもの魂のことではなく
肉体に関わること(この世的なこと)がうまくいくように
絶えず気を配っているのです。

2016年12月19日月曜日

マルティン・ルター「活きるために」「コリントの信徒への第一の手紙」13章4~7節(その4)

愛は忍耐強く、愛は優しい。
愛は嫉妬せず、自慢せず、
いばらず、粗暴にならず、
自己の利益を求めず、悪意を抱かず、
害悪を根に持たず、不義を喜びません。
しかし、愛は真理を喜びます。
愛はすべてを覆い、すべてを信じ、
すべてを望み、すべてを耐えます。 
(「コリントの信徒への第一の手紙」1347節)(その4)
 
これからも愛は至高の徳でありつづけます。
この徳は、
言葉や手やお金やすべての手段によって、
さらには全存在と自分の命をかけて、
お仕えする覚悟ができているからです。

高い給料やその他のものによっては、
愛を(意のままに)呼び出すことができません。
また、低い給料や感謝に欠けた心などによっても、
愛は妨げられることがありません。

母親は子どもを大切に扱い、世話を焼きます。
彼女は子どもを愛しているからです。
 

愛のみが他のすべての徳を造り出す徳なのです。

2016年12月12日月曜日

マルティン・ルター「活きるために」「コリントの信徒への第一の手紙」13章4~7節)(その3)

愛は忍耐強く、愛は優しい。
愛は嫉妬せず、自慢せず、
いばらず、粗暴にならず、
自己の利益を求めず、悪意を抱かず、
害悪を根に持たず、不義を喜びません。
しかし、愛は真理を喜びます。
愛はすべてを覆い、すべてを信じ、
すべてを望み、すべてを耐えます。 
(「コリントの信徒への第一の手紙」1347節)(その3)

結局のところ、
隣り人に対してあなたの愛をはっきり示すことよりも
立派な生き方はほかにありません。
隣り人は、
悪魔でも、獅子でも、熊でも、
狼でも、石でも、木でもなく、
あなたと同じく神様が造られた人間なのです。

この世の中で隣り人ほど、
愉快で、好ましく、役に立ち、
善意があって、安全で、必要な存在はありません。

隣り人は、他の人々と仲良く付き合っていくために造られています。
それゆえ、私たちの主なる神様は、
お造りになった世界の中では、
隣り人をおいて何か他のもののほうを
より深く愛すべきいわれはないことを
私たちに教えてくださるのです。

2016年12月7日水曜日

マルティン・ルター「活きるために」「コリントの信徒への第一の手紙」13章4~7節(その2)

愛は忍耐強く、愛は優しい。
愛は嫉妬せず、自慢せず、いばらず、
粗暴にならず、自己の利益を求めず、
悪意を抱かず、害悪を根に持たず、
不義を喜びません。
しかし、愛は真理を喜びます。
愛はすべてを覆い、すべてを信じ、
すべてを望み、すべてを耐えます。 
(「コリントの信徒への第一の手紙」1347節)
  

どのように隣り人を愛するべきかについて
明確な模範例を知りたい場合には、
あなたが自分自身をどのように愛しているか、
よく自分の胸に手を当てて考えてごらんなさい。
そうすれば、
あなたは自分を愛しく思うあまり、
苦しいときや貧しいときには、
人間からばかりか動物からさえも善意の援助を期待している自分に
きっと気がつくことでしょう。

隣り人を愛するために本を読んで勉強する必要などありません。
自分の心の中に最良の本があるからです。
その本にはどんな律法もあなたに決して教えることができないことが
すべて書かれていることに、あなたは気がつくことでしょう。