2013年11月29日金曜日

「ルターの祈りの本」 どのように祈るべきか、 についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その3)


どのように祈るべきか、
についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その3)

キリストは、「ルカによる福音書」11章で、
祈り続けることの大切さについて教えてくださっています。
倦まず弛まずに祈らなければなりません。
なぜなら、
倦まず弛まずに自分自身を
罪や悪から守らなければならないからです。
そのためには、
神様を畏れ、その戒めを目の前に留め続けていなければ、
とても無理です。
「詩篇」1篇に、
「昼夜、神様の戒めを思い続けている者はさいわいだ」、
と言われているとおりです。

真の祈りからはなれてしまい、
本当は必要不可欠ではないことを
あたかもそうであるかのように自分に言い聞かせ、
祈りに関しては怠け癖がつき、
硬く冷たくなってしまわないように、
気をつけなければなりません。
なぜなら、
悪魔は私たちの周りで怠けてはいないからです。
さらに、私たちの肉の欲望も、
罪に対して過剰に執着し、それを楽しみ喜んで、
祈りの御霊を憎んでいるからです。


十戒や信仰告白や聖書の箇所を声に出して読むことで、心が温まり、
あちこちに飛んでいた考えが落ち着いたときに、
ひざまずくか手を組んで立ち、天を見上げて、
あなたの力に応じて、次のように声に出して言うか、
心の中で言いなさい。

(その祈りの内容については次回から紹介します)

2013年11月27日水曜日

「ルターの祈りの本」 どのように祈るべきか、についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その2)


どのように祈るべきか、
についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その2)


祈りと同じくらいか、あるいは、
祈りよりもすばらしく思えるような、
仕事があるのは確かです。
「信仰者のあらゆる仕事は祈りである」、
という聖ヒエロニュムスが言ったとされる言葉や、
「熱心に仕事をする者は、普通の二倍も祈っている」、
ということわざのポイントは、
信仰者が仕事をするときに、
神様を畏れ敬い、神様の戒めを心に留め、
誰に対しても悪を行わず、
盗まず、高利を取ったりせず、欺いたりはしない、
というところにあります。
このような考えや信仰は、確かに、
その人の仕事を祈りに変え、
さらには「感謝の捧げもの」とします。

不信仰な者の仕事は、呪いそのものであり、
不正直に仕事をする者は、ふつうの二倍も呪っているのです。
なぜなら、
その人の心中にある考えは、
仕事をしているときに、神様を侮り、その戒めを破り、
いかにして隣人に対して、悪を行い、盗み、欺くか、
ということだからです。
そのような考えは、神様と人とに対する呪い以外の何物でもないでしょう。
こうして、その人の活動や仕事は、普通の二倍の呪いとなります。
それによって、その人は自分自身を呪うのです。
そしてついには、すべてを失ってしまいます。

2013年11月25日月曜日

「ルターの祈りの本」 どのように祈るべきか、についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その1)


どのように祈るべきか、
についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その1)


敬愛するペテロ氏、
できうる限りの努力をして、祈りつつ、
あなたに助言したいと思います。
私たちの神様が、
あなたとほかのすべての人が
よりよく祈るための訓練をつむことができるように、
導いてくださいますように。
アーメン。

私は、
(肉の欲望と悪魔とが祈りを妨げているのと同じように)
祈りとは関係のない活動や考えの影響で
心が冷えて祈りたくなくなるとき、
賛美歌の本を手にとって、
小部屋に入るか、他の人々と共に教会堂に入って、
十戒と信仰告白を、
時間があるときにはさらに
キリストの福音やパウロの手紙や詩篇の御言葉を、
子供がするようにして、ひとりで声に出して読みます。


朝起きてすぐにと夜寝る前とに、祈る時を設けるのは、よいことです。
「ちょっと待とう。もう少したったら祈るつもりだから。
まず私はこれこれのことをやってしまわなければならない。」
こうした 人を欺く間違った考えがささやきかけるときには、
十分に気をつけなければなりません。
なぜなら、
人は、そのような考えによって祈りからはなれてしまい、
他の仕事ですっかり忙しくなり、
結局その日にはちっとも祈れなくなってしまうものだからです。

2013年11月22日金曜日

「ルターの祈りの本」 第2週 土曜日 私たちを悪から救い出してください。


第2週 土曜日

私たちを悪から救い出してください。


お父様、
あなたの永遠の怒りと地獄の苦しみから、
私たちをお救いください。

死の時や世の終わりの時に、
私たちをあなたの厳しい裁きからお救いください。

水の難や火の難、雷や雹、飢饉や、
死に瀕するような苦難の時から、
私たちを守ってください。

戦争や流血から、私たちを守ってください。

疫病や他の重い病気から、私たちを守ってください。

身の危険や悪から、私たちを守ってください。

しかし、それらあらゆる場合に、
あなたの御名の栄光と御国の拡大と神様の御心が実現するような形で、
私たちを悪からお救いください。


アーメン。
神様、これらすべての祈りをあなたは、
確実に聴いてくださったし、
聴いてくださっているし、
これからも聴いてくださることを、
私たちが疑ったりしないように、助けてください。

私たちの祈りへのあなたのお答えは、
「然り」であって、
「否」とか「さあわからない」などというものではないのですから。
ですから、私たちは喜んで、
「アーメン」と言います。
それは「まことに本当です」。