2014年10月29日水曜日

「ルターの祈りの本」 正しい信仰とその信仰を強めることについて(その1)


正しい信仰とその信仰を強めることについて(その1)


主よ、私たちに信仰を増してください。
あなたを最愛の父親として、キリストを最愛の兄として、
本当に私は心から受け入れられるようになりたいのです。
ところが残念なことに、私の肉の欲望は私の意志に従おうとはしません。
ですから、
私が御名に栄光を帰し
御言葉をまことのものとして受け入れることができるよう、
どうか私を不信仰から助け出してください。

主よ、私たちを「隷属状態」から解放してください。
あなたの新たな創造の初穂である私たちを救ってください。
キリストの成し遂げられた贖いの御業が
完全で十分なものであったのと同じく、
私たちもまた、その贖いを
完全に十分に理解し経験できるようになりますように。

力強いあなたの御手が強い風によって海を乾かすのと同じように、
私たちのうちにまだ残存している隷属状態をすっかり乾燥させてください。
そうして、それらすべてが力を失い、消え去っていきますように。
ちょうど、春に流れ夏に乾く小川のように。

アーメン。

2014年10月22日水曜日

「ルターの祈りの本」 罪の赦しを受けることについて(その4)


罪の赦しを受けることについて(その4)


憐れみ深い救い主よ、
あなたはいかに賢くすべてを始めてくださったことでしょうか!
私は、あなたが私の兄であることを知っています。
「詩篇」に「私はあなたの御名を私の兄弟たちに宣べ伝えます」(2223節)
とある通りです
(ここで「私」とは御子を、「あなた」とは御父を、
「私の兄弟たち」とはキリスト信仰者をさしています。訳者註)。

主キリストよ、
あなたは神様であり、天地の王ですが、私はあなたを怖がったりはしません。
なぜなら、
あなたは私の友であり、私の兄であり、私と同じ肉体を持ったお方だからです。
私は罪深い者ですが、あなたは聖なるお方です。
しかし、私は戸惑いません。
もしもかりに私が罪人でなかったならば、
あなたは私のために苦しみを受ける必要はなかったでしょうから。
それゆえ、私の心は安らかです。

あなたの系図(「マタイによる福音書」第1章の冒頭)の中には、
よい人もいれば悪い人も含まれています。
こうした人々を通して、あなたはこの世に生まれることを望まれたのです。
それは、
怯えている内気な良心の持ち主たちをあなたが慰めるためでもあったでしょう。
「彼らが勇気を持って、
私たちの罪を取り除いてくださったあなたに信頼するように」、と。
また、
「私たちに遺してくださった御言葉によって、
私たちがそのことを確信するように」、と。

このようなあなたに対して、永遠に感謝が捧げられますように。
アーメン。

2014年10月10日金曜日

「ルターの祈りの本」 罪の赦しを受けることについて(その3)


罪の赦しを受けることについて(その3)

神様、あなたは、
「罪人が悔い改めるとき、天には大きな喜びがある」、
とも、
「すべての義とされた者と天使とは、罪を地面に蹴落とし、それを覆う」、
とも言っておられます。


神様、今私はここにいます
私は自分の罪を知っており、私はすでに裁きを受けています。
私には、自分を探し出してくれる羊飼いが必要です。
それゆえ、私は勇気を持って福音に信頼します。

神様、ほかならぬ私が、
その福音に出てくる「迷子になった羊」また「なくなった銀貨」であり、
あなたが、「羊飼い」また「銀貨を見つけた女」なのだと、
あなたが言っておられることを、私は知っています。

私は、これらの御言葉をしっかりと保持したいと思います。
あなたの「戒めの鏡」に自分を映すことによって、
私は、自分が堕落し滅んだ人間であることが、わかります。

ですから、神様、
あなたの独り子のゆえに、私を助け出してください。
アーメン。

2014年10月6日月曜日

「ルターの祈りの本」 罪の赦しを受けることについて(その2)


罪の赦しを受けることについて(その2)


愛する主イエス・キリスト様、私は自分の罪を知っています。
それらは私を焦がし、蝕み、怯えさせます。
いったいどこに私は逃げるべきなのでしょう。

主イエス・キリスト様、私はあなたを見つめます。
そして、弱りつつも、とにかくあなたを信じます。
「私を信じる者は永遠の命を得る」というあなたの御言葉を、
私は確信を持ってしっかり保ちます。

たとえたった今、私の良心が深く苦しんでいて、
私の罪が私をおびえさせ震え上がらせている場合であっても、
「私の子よ、安心しなさい。
あなたの罪は赦されました。
あなたは永遠の命を受けることになります。
私はあなたを最後の日に復活させたいのです」、
とあなたは言ってくださるからです。

私は自分の力で自分を助けることができません。
それゆえ、私は御許に参ります。
どうか私を助けてください。