2017年2月17日金曜日

マルティン・ルター「活きるために」「ペテロの第一の手紙」4章10~11節(その4)

各自、
与えられた恵みの賜物を用いることによって、互いに仕え合いなさい。
(中略)それにより、
すべてにおいて神様がイエス・キリストを通して
栄光を受けられるようになるためです。
神様に栄光と御力とが永遠にありますように。アーメン。
(「ペテロの第一の手紙」41011節)(その4)

隣人愛は自分の益を顧慮しません。
隣人愛は事の大小には目を留めず、
隣り人や教会にとって有益であるか、必要かどうか、
ということに着目します。
 
愛する神様、
私は今行うことをイエス様の御名と従順を通して行いたいと思います。
私は「イエス様の従順」[1]についてあなたから大恩を受けています。
また、私は行うべきことを喜んで行います。
たとえ私が次から次へと失敗しようとも、
悪魔が私を執拗に責め立てようとも、
私は害などをまったく受けません。
あなたの御言葉が私を慰めてくれます。
御言葉は、
私の行為や受難がすべて正しくなされたことを知らせてくれるからです。

私の神様、
すべてにおいてあなたに好ましいようになさってください。
恵みにより、どうか私のそばにいてください。アーメン。




[1] 私たち人間を罪の隷属状態から解放するために、
イエス様が十字架の死にいたるまで
父なる神様の御心に従順を貫かれたことを意味しています(訳者註)。

2017年2月13日月曜日

マルティン・ルター「活きるために」「ペテロの第一の手紙」4章10~11節(その3)

各自、
与えられた恵みの賜物を用いることによって、
互いに仕え合いなさい。
(中略)それにより、
すべてにおいて神様がイエス・キリストを通して
栄光を受けられるようになるためです。
神様に栄光と御力とが永遠にありますように。アーメン。
(「ペテロの第一の手紙」41011節)
 

あらゆる賜物(才能)や徳に恵まれ、
職務をすべてそつなくこなすような人は誰もいません。
キリストを信じる者には皆、
必ず何かしら落ち度があります。
それゆえ、
神様は皆が互いに仕え合うように物事を定められたのです。
どのメンバーも自分ひとりでは、
すべてをきちんと行うことができません。

目も、それを開けない限りは見ることができません。
お腹も、口が食べ物を入れない限りはそれを消化することができません。
足も、自分だけでは歩き出すことができません、等々。

それぞれの部分は互いに仕え合っています。
なかでも一番目立たない部分が、
実は一番大切なものなのです。
これと同じことが、
キリストを信じる人々についても言えます。

2017年2月8日水曜日

マルティン・ルター「活きるために」「ペテロの第一の手紙」4章10~11節(その2)

各自、与えられた恵みの賜物を用いることによって、
互いに仕え合いなさい。(中略)
それにより、すべてにおいて神様が
イエス・キリストを通して栄光を受けられるようになるためです。
神様に栄光と御力とが永遠にありますように。アーメン。
(「ペテロの第一の手紙」41011節)(その2)

きっとあなたは、困窮したり危険に遭遇したりしたときには、
すっかり不安になり、人間ばかりか動物までもが皆そろって、
ありとあらゆる忠告を与え、手段や力を行使して、
あなたに愛と助けを申し出てくれるようにと望むことでしょう。

どのように隣り人を愛するべきか訓育してくれる本を、
あなたは必要としません。
あなたは自分の心の中に最も美しく素晴らしい律法の書を
すべてもっているからです。
 

このことについて、あなたには教師が要りません。
自分自身の心に聴いてごらんなさい。
あなたはきっと、隣り人を自分自身と同じように愛しなさい、
という教えをあふれるほど十分にいただくことでしょう。