どのように祈るべきか、
についての散髪屋ペテロへのルターの単純な助言(その1)
敬愛するペテロ氏、
できうる限りの努力をして、祈りつつ、
あなたに助言したいと思います。
私たちの神様が、
あなたとほかのすべての人が
よりよく祈るための訓練をつむことができるように、
導いてくださいますように。
アーメン。
私は、
(肉の欲望と悪魔とが祈りを妨げているのと同じように)
祈りとは関係のない活動や考えの影響で
心が冷えて祈りたくなくなるとき、
賛美歌の本を手にとって、
小部屋に入るか、他の人々と共に教会堂に入って、
十戒と信仰告白を、
時間があるときにはさらに
キリストの福音やパウロの手紙や詩篇の御言葉を、
子供がするようにして、ひとりで声に出して読みます。
朝起きてすぐにと夜寝る前とに、祈る時を設けるのは、よいことです。
「ちょっと待とう。もう少したったら祈るつもりだから。
まず私はこれこれのことをやってしまわなければならない。」
こうした 人を欺く間違った考えがささやきかけるときには、
十分に気をつけなければなりません。
なぜなら、
人は、そのような考えによって祈りからはなれてしまい、
他の仕事ですっかり忙しくなり、
結局その日にはちっとも祈れなくなってしまうものだからです。