2013年9月20日金曜日

「ルターの祈りの本」 第1週 土曜日



第1週 土曜日


憐れみ深い救い主よ。
あなたはいかに思慮深くすべてをおこなってくださったことでしょうか!
あなたは私のお兄様です。
「私はあなたの御名を兄弟たちに告げます」、
と「詩篇」22篇に書かれているとおりです。
主イエス・キリスト様、
あなたは神様であり、天と地の王であられるのに、
私はあなたを怖がらなくてよいのです。
なぜなら、あなたは私の友であり、兄であり、
私と同じ肉と血をもつ人間だからです。
私が罪人で、あなたが聖なるお方であることに、変わりはありませんが、
私はそのために困惑はしません。
なぜなら、もしも私が罪人ではなかったとしたら、
あなたが私のために死を甘受する必要はなかったでしょうから。
それゆえ、私の心は安らかです。
「マタイによる福音書」のはじめに書かれている
「イエス・キリストの系図」には、善人も悪人も混ざっていますが、
そうした人たちを通して、あなたは生まれることを望まれたのです。
その理由は、
おびえおじけづいている心の持ち主をあなたが慰めて、
彼らがあなたを「私たちの罪を取り除く方」として、
大胆に信頼するようになるためです。
あなたは本当にそれらの罪を取り去ってくださったのですから。
もうひとつの理由は、
「あなたが私たちの罪を除去なさったことを私たちに納得させる御言葉を、
あなた御自身が私たちに残してくださった」、
と私たちが確信するためです。
このように、私にはあなたのくださった約束があります。
すなわち、
「私の義は、あなたの憐れみに基づいている。
義とは、あなたの憐れみ深い罪の赦しにほかならない。
これゆえ、あなたは罪や悪い行いを
もはや私たちの欠陥とはみなそうとはなさらない」、
という約束です。
このことに私は信頼を置きます。
あなたに永遠に感謝がささげられますように。
アーメン。