2013年8月7日水曜日

「ルターの祈りの本」 10)祈りは、願い求め、探し、戸をたたき、祈り続けます


  
10)祈りは、願い求め、探し、戸をたたき、祈り続けます
  
 
主なる神様、天のお父様!
私は祈ります。
そして、私の祈りは聴かれ実現すること、
それ以外にありえないことに、
私は確信を持ちたいと思います。
他の思いを抱きながら私は祈りたくはないし、
また、そのような「祈り」を祈りとは認めません。
こうした私の確信は、
私には自分の祈りが聴かれる権利があるとか、
私は自分の祈りが聴かれるのにふさわしい者だ、
ということに基づいているわけではありません。
私の祈りが聴かれるのは、自分のよきわざのおかげなどではないことを、
私はよくわきまえておりますし、それをここに告白します。
むしろ、私の行いに見合っているのは、
地獄の火であり、多くのひどい私の罪がまねいた永遠の御怒りだけです。
でも、今私は、あなたに少しでもより従順になりたいと願います。
あなたは、私が
あなたの愛する御子、主イエス・キリストの御名によって祈るように、
とお命じになり、それを強いておられるわけですから。
私自身の「義しさ」などにではなく、
あなたのこの尽きることのない善性によりどころを求め、
信頼しつつ、私はひざまずき、御前に出て、
心の中にあることをひとつひとつ祈ります。
もしも仮にあなたが私たちを助けてくださらないならば、
主よ、あなたは御自分の御名に泥を塗り恥を招くことになります。
もちろん、そのようなことがあなたの上に起こってはなりません!
あなたが助けてくださらなければ、
あなたは憐れみのない残酷な神であると、
この世の者たちは言うにちがいありません!
ですから、どうか私たちをこの不幸から救い出してください。
愛する天のお父様、思い起こしてください、
あなたはあらゆる時代に御自分の民の支えとなって、
彼らを助けてくださったのです。
私は祈りを緩めません。
戸をたたくのを止めたりもしません。
命の続く限り、私は叫び、戸をたたき続けたいと思っています。