キリストを見つめなさい!
「ヘブライの信徒への手紙」12章2節のルターの説明(その1)
キリストは、
恐れおののき打ちひしがれた心の持ち主にとっての
喜びとなる素晴らしいお方です。
キリストは私を愛して、御自分を私のために与えてくださいました。
キリストは、苦しみや罪や死の只中にある人々を愛されるお方です。
私の愛する友よ!
これ以上すばらしく、また喜ばしいことを
人は口にすることができるでしょうか?
キリストを信じる者は、
貧しさの中で豊かさを感じ、
恥辱の中で光栄を感じ、
嘆きの中で喜びを感じ、
死の中で命を感じ取ります。
その人は、
これらすべてを神様の御言葉に密着した信仰の中で保ち、
これらすべてを神様から待ち望みます。
「安心しなさい。私は世に勝っています」。
キリストが世に対する勝利者だというのはまったく正当です。
それなのになぜ私たちは、
キリストに対してすでに敗北している世に対して、
あたかもそれが勝利者であるかのように錯覚し、
恐れ震えているのでしょうか?
「私たちの義や聖のゆえではなく、私たちの罪のゆえに、
キリストは死に渡された」という言葉を
まったくの真理として受け入れるところに、
クリスチャンの特別な技能と知恵があります。
キリストは私たちを背負い、御父様のみもとに運んでくださいます。
もしもあなたが強く無敵でありたいのなら、
主キリストがあなたがたの力であることを認めなさい。