2012年8月14日火曜日

「ルターの信仰生活アドヴァイス」 あなた自身の知恵(コリントの信徒への第一の手紙1章19~21節)(その1)


 
あなた自身の知恵 
「コリントの信徒への第一の手紙」11921節のルターの説明(その1)
    
   
私たち人間は、
「自分は神様についてよく知っている(自分には知恵がある)」
と思いこんでいます。
それは、楽園でアダムとエバが、悪魔にそそのかされて、眼が開かれ、
「自分は賢い」と思いこんでしまったことから始まっています。
これが今でも私たち人間を悩ませている病です。
  
  
賢い者は愚かであり、愚かな者は賢いこと、
また、
真のクリスチャンは偽の信仰者というレッテルを張られ、
逆に、
自分がクリスチャンだと誇る者こそ実は偽の信仰者であることを、
福音はあきらかに示そうとします。
  
  
人間は、
多くの言葉や思いや行いによって、神様に仕え近づこうとします。
しかも、自分の努力を、他の人に見られるように行います。
こういったあらゆる行いによって、人間は神様を探し求めますが、
それはまったく間違ったやり方です。
彼らが神様について知っていることは、
他のどんな人々とくらべても、少ないし表面的です。
なぜなら、彼らは実は自分自身を探し求めており、
こうして神様を求め、神様のことを知ろうとしているからです。
   
  
人の心の中の隠された「知恵」とは、
自分のことをよくわきまえ、
同時に、
自分に対して怒ることに他なりません。