2012年8月29日水曜日

「ルターの信仰生活アドヴァイス」 十字架のみが示す天国への道(その1)



十字架のみが示す天国への道(その1)
   
  
十字架につけられたキリストを学びなさい。
キリストに感謝して歌うことを学びなさい。
自分自身にはすっかり失望して、
「主イエス様、あなたは私の義です。でも、私はあなたの罪です」、
とキリストに言うことを学びなさい。
  
  
キリストとその十字架のみを知り考え聴くために、
自分の心を抑制し集中させることができるなら、
それはすばらしい技術です。
しかし、それを習得し実行に移すのは、いつであっても困難なことです。
なぜなら、悪魔は、
私たちをキリストから引き離して間違った道に引きずり込もうと、
あらゆる手段を尽くして攻めてくるからです。
  
  
「祝福された十字架よ、
どの木であれ、あなたに匹敵するような木は他にありません」、
と喜んで言えるとき、
十字架はもはや十字架ではありません。


キリストがおられるところには、また、
イエス様や、ピラトや、ヘロデや、カヤパや、アンナスもいるはずですし、
主の十字架も共にあるはずです。
もしもそうでなければ、
彼は本当のキリストではありません。


この地上での最高の知恵とは、
「弱いキリスト」につまずかないことです。
この知恵をいただいた者はごく少数です。
キリストが誰の目にも見えるように奇跡を行い、
力強く前に進んで行かれるときに、
キリストを知ることを学ぶのは、たやすいことです。
しかし、
十字架にかかり墓に横たわる「弱いキリスト」を
知るようになるためには、偉大な知恵が必要です。
この知恵をもっていない者は、つまずくほかありません。