2012年8月20日月曜日

「ルターの信仰生活アドヴァイス」 あなた自身の知恵(コリントの信徒への第一の手紙1章19~21節)(その3) 



あなた自身の知恵 
「コリントの信徒への第一の手紙」11921節のルターの説明(その3)



御言葉を見失って肉体の目でキリストを見つめ始める者は、
「どのように幼子が飼い葉おけに寝ているか」、
などということに注意を払いますが、
実はすでにキリストを見失っているのです。
   
  
御言葉をわきに斥けてキリストを手探りし始める者[1]は、
偽りに支配されるようになります。
  
  
神様が働きかけておられるところでは、
理性に基づいて考えた場合には、
まったく絶望的に思えるようなことが起こります。
しかし、聖霊様によって、
最も素晴らしいやり方ですべてのことは進んでいきます。
このことを聖書は、いたるところで力強く教えてくれます。
  
  
私は、自分のことも満足に管理できないのに、
「全世界を支配したい」、などと夢想しています。
私は、神様に何かよい提案をして、
神様に教えようとしたことが何度もあります。
しかし、神様は、私のこうした「教師根性」が
実はまったく役に立たない代物であることを、
私の目にちゃんと示してくださいました。
 

[1] 御言葉、すなわち、聖書(説教)や聖礼典(洗礼と聖餐、そのどちらでも物質(水、パン、ぶどう酒)と御言葉とが結びついています)を通してキリストというお方を知っていくのではなく、聖書を無視した勝手な考えややり方に基づいてキリストに触れよう、近づこうとする人のこと、だと思われます(訳者註)。