2014年5月5日月曜日

「ルターの祈りの本」 使徒信条(その11)


使徒信条についてのルターの祈り


恵みと憐れみの神様、
私が存在したり生きたり動いたり何かやったりするよりも以前に、
あなたは私を母の胎の中で守り、
御自身の被造物として恵み深く世話をし、
真心のこもった配慮を与え、
不思議な方法で養ってくださいました。

人間を誠実に守られるお方であるあなたは、
私が人間としてこの世に生まれ、生き、歩き、立ち、働き、
御言葉の助けによってあなたを知った今、
このあなたの善性を以前にも増してゆたかに私に示してくださっています。

たしかに人々の目には全然このようには見えず、
墓に入るまで私に染み付いている「古いアダム」が
福音に反抗し続けてていますが、
これは動かぬ事実なのです。

しかし、どのように見えようとも感じられようとも、
私はちっとも心配しないし、自分を戸惑わせたりもしません。
私が母の胎にいるときからずっとあなたこそが私の主であられる、
という御言葉に、私はしっかりと繋がりつづけます。
この御言葉は、(私を)裏切ったり間違った道に連れ出したりはしません。
そう私は信頼しています。
この御言葉を通して、
目に見え傍にあるものをあえて目に留めず、
忍耐と希望の中で目には見えないものを待ち望むような信仰を、
どうか私に起こし、強めてください。


これからもずっと私たちを憐れんでください。
あなたの召使い、貧しく惨めな子どもたちの魂に喜びを与えてください。
彼らは、休むことなくあなたに向かって叫び続けています。
私たちの心を喜ばせ、その良心に平和をお与えください。
それによって、私たちが御顔の前で恐れずにすみ、
あなたが私たちに対して憐れみと恵み深いお方であることについて、
また、
私たちのすべての活動と思いと言葉と仕事とが、
あなたの御子、私たちの救い主のゆえに、
あなたにとって喜ばしく好ましいものである、ということについて、
私たちが堅く確信を持つことができるようになるためです。

私の主、私の神様、あなたが永遠にほめたたえられますように。
アーメン。