2014年5月21日水曜日

「ルターの祈りの本」 教会暦のお祝いの時の祈り クリスマスに


教会暦のお祝いの時の祈り

2.クリスマスに


愛する主なる神様、
愛する御子が肉体を持ってこの世に生まれてくださった
という出来事に私たちを結びつけ、
私たちがそこに留まりつづけることができるように、
どうか助けてください。

また、
私たちが罪深い「古い人」としてこの世へと生まれてきた事実から、
どうか私たちを引き離してください。

主イエス様、
私たちの誕生を私たちから取り去って、
あなたの生誕の中に埋め込んでください。
あなたの生誕を私たちに贈り物として与えてください。

そうして、
あたかもキリストの生誕が私たち自身の誕生であるかのように、
私たちがキリストの生誕の中で清められ新しくされますように。

また、
私たち一人一人があなたの生誕を喜び、誇りとしますように。

あたかも私たち一人一人が、あなたと同じように、
母マリアから肉体を持って生まれたかのように思い、
あなたが完全に「私たちのもの」であり、
私たちのために生まれた子どもであり、
私たちに与えられた御子であることを信じることができるように、
どうか私たちの信仰を強めてください。

全能の神様、
聖シメオンが御子の身体をだっこして、霊的な目で見つめ、
「この方が御子だ」とわかったのと同様にして、
私たちが愛する御子のことを知って賛美できるように、
どうか私たちに恵みをお与えください。

愛するシメオンのように、
感謝の賛美を歌う恵みを私たちにも貸し与えてください。
そして、私たちも、
私たちの主、あなたの御子イエス・キリストを通して、
安らかにこの世を去っていくことができますように。[1] 

アーメン。



[1] ルーテル教会の礼拝式文では、
派遣の部の「ヌンク・ディミティス(今こそ去ります)」に、
このシメオンの言葉が用いられています。
”Nunc dimittis servum tuum” というラテン語文は、
「今こそあなたはあなたの僕を去らせてくださいます」、
と訳せます。