2013年1月11日金曜日

「ルターの信仰生活アドヴァイス」 新しい命の中で歩むことについて(ローマの信徒への手紙6章4節)(その2)


 
新しい命の中で歩むことについて
(「ローマの信徒への手紙」64節)(その2)

 
 
人がパン種をパンの生地から分けることができないのと同様に、
悪魔はキリストを教会から分けることができません。
生地はパン種によってすでに膨らんでいます。
悪魔にはパン種を生地から分けることが許されていません。
悪魔がそれを煮ようが焼こうが焦がそうが洗おうが、
パン種なるキリストはいつも生地の中におられ、
終わりの日までそこに留まりつづけています。
そうして、ついにはすべてがパン種によって膨らみます。
生地のごく小さな部分も含めて、膨らまないところはなくなります。
  
  
「古い人」の心の思いが死んだ後、
「新しい人」の命全体とあらゆる力とは、
その変化に従って柔軟に曲げられ変えられていかなければなりません。
たとえば蛇は、自分の古くなった皮を脱ぎ捨てるために窮屈な穴をさがします。
そして、それを通り抜けることで皮を脱ぎ、穴の外に捨てます。
それと同じように、人間もまた、
福音に対して降伏し、
神様が嘘をつくことはありえない、と信頼しつつ、
福音の約束の中に入り込まなければならないのです。
このようにして人は「古い皮」を脱ぎ捨てます。
自分の光や、自分の意見や、自分の意志や、
自分の愛や、自分の欲望や、自分の話や、自分の活動を
「外」に捨て去ります。
そうして人はまったく新しい人に変わるのです。
この「新しい人」は、今までとは違うやり方で、
裁き、決断し、意志し、望み、話し、
考え、愛し、欲し、計画し、影響を与えます。