2011年10月14日金曜日

「マルティン・ルターの旅のお弁当」 ガラテアの信徒への手紙5章17節

 
肉は霊に反したことを欲し、霊は肉に反したことを欲しています。
(「ガラテアの信徒への手紙」517節)
 
真摯なクリスチャンたちはこの教えによって大いに慰められることでしょう。
彼らは、自分が同時に肉でもあり霊でもあるが、
肉は御霊の支配下にあり、罪は義の隷属下にあることを知っているからです。
この教えを知らない人は、
真面目なクリスチャンには欠点などまったくないと思い込んだりしますが、
それと反対の実情を体験してがっかりし、希望を失ったりします。
ところが、この教えを知って正しく応用できる人にとっては、
悪いことさえも最善の結果をもたらすことになるのです。
肉は人を罪へと駆り立てます。
しかし、まさにそれゆえに、
クリスチャンはキリストを通して罪の赦しを希うようになります。
もしも肉による罪の誘惑がなければ、
彼らはキリストの義の真の意味に気づかず、
それを自分のものとして受け入れることができるよう、
祈り求めたりはしないでしょう。
ですから、私たちが時々自分の性質や肉がどれほど悪いか
思い知らされるのは特に有益なのです。
そのおかげで、私たちは目を覚まされ、信じるよう促され、
キリストに祈るようになるからです。
こうして、クリスチャンは奇跡の芸術家になり、
考えられうる最強の造り主になります。
この造り主は悲しみを喜びに、恐れを慰めに、死を命に変えます。
そのような人は肉を抑制して隷属させ、それを御霊の支配下に置くからです。