「妥協のない愛」
愛は自分の益を求めません。
(「コリントの信徒への第一の手紙」13章5節より)
有名な「クォ・ヴァディス」という本の中で、ある人物が
「ギリシアは我々に学問を、ローマは法律を与えてくれた。
キリスト教は何をくれたというのか」と問うたとき、
もう一人の人物は「愛だよ」と答えました。
「神は愛なり」(「ヨハネの第一の手紙」4章16節より)という聖句は
聖書で最も短い箇所のひとつです。
そして「神様はその独り子を賜わったほどに、この世を愛してくださいました」
(「ヨハネによる福音書」3章16節より)という聖句は
聖書で最も愛されてきた箇所のひとつです。
真の愛は愛することがどのくらい高くつくかなどと自問しません。
例えばマリアはイエス様の足に高価なナルドの香油を塗った時、
その油の価値をお金に換算しませんでした。
真の愛は仕える愛であり、自分自身のことは忘却します。
真の愛は周りの賞賛を求めずに、地味な奉仕を続けます。
神様の愛が心に注ぎ込まれた時、愛に基づく行いは見返りを求めません。
「キリストの愛が私たちをそうさせるからです」
(「コリントの信徒への第二の手紙」5章14節より)。
両親は自分の子どもたちのために多くのやりたいことを諦めます。
愛は妥協せず、計算高くありません。
愛のゆえに神様はその独り子をも惜しむことなく、
私たちのために十字架の死に渡されました。
この最大の贈り物に加えてさらに
神様は私たちにほかのすべてもキリストと共に賜ります。
この愛は私たちが愛することを学ぶように教えてくれます。
愛は私たちが自分を犠牲にするように、
さらにはすべてを断念するようにさえ導いていきます。
愛は妥協せず、自分の益を求めません。
愛は「すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐えます」
(「コリントの信徒への第一の手紙」13章7節)。
(祈り)愛の神様、私たちの心に愛を注いでください。
「忍耐強く、優しく、ねたむことをしない、高ぶらない、誇らない、
不作法をしない、自分の益を求めない、恨まない、
(自分の受けた)悪を覚えない」愛をお与えください
(「コリントの信徒への第一の手紙」13章4~5節より)。
アーメン。
(関連聖句)「コリントの信徒への第一の手紙」13章