「とりなし祈ってくださる大いなるお方」
私はあなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。
ですから、あなたが(私のもとに)再び戻ってきたときには、
あなたの兄弟たちを力づけてやりなさい」。
(「ルカによる福音書」22章32節)
ペテロは自分の信仰を誇示し、誓いの言葉さえ口にしましたが、
無残にも不信仰に落ち込んでしまいます。
そのような彼は臆病者でもあり英雄でもあったと言えるでしょうし、
私たちの同情をそそうところも併せ持っています。
人間として彼は私たちと同じような存在だからです。
かつてペテロに襲いかかったようにして、
サタンは神様の子どもたちひとりひとりのことも付け狙っています。
サタンはすでに自分の手中にある者たちのことは圧迫しません。
その一方では、
吠え猛る獅子のように神様の子どもたちを呑み込もうと探し回っています
(「ペテロの第一の手紙」5章8節より)。
サタンはペテロの長所や短所を利用して、
穀物に対してするように彼のことを篩(ふるい)にかけました。
そしてペテロは躓いてしまったのです。
それでも、ペテロは後ほど主の御許に戻りました。
彼は後悔し非常に苦しみましたが、絶望はしませんでした。
彼はイエス様の愛が彼の罪よりも大きいことを知っていたからです。
なぜペテロの信仰はなくならなかったのでしょうか。
それは「私はあなたのために祈りました」
とイエス様が言ってくださったからです。
自ら辛い苦しみの最中にありながらも、
イエス様はペテロを覚えて彼のために祈ってくださいました。
その祈りがペテロを救ったのです。
「主は振り向いてペテロを見つめられました」
(「ルカによる福音書」22章61節より)。
そのまなざしはどれほど多くのことをペテロに語りかけたことでしょうか。
イエス様は今日も変わることなく私たちのために祈っておられます。
たしかにサタンは私たちのことも篩(ふるい)にかけます。
時として私たちはぐらついて躓いてしまうこともあります。
しかし、そうであっても私たちは絶望しません。
私たちはイエス様の血によってあがなわれているからです。
イエス様の方へと向きを変えた私たちをイエス様は出迎えてくださいます。
イエス様は私たちのために祈ってくださるのです。
(祈り)イエス様、
あなたが天の父なる神様の御許で私たちを出迎えてくださり、
私たちのために祈ってくださっていることを感謝します。アーメン。
(関連聖句)「ルカによる福音書」22章31~34節