「神様は面倒をみてくださる」
自分の苦悩をすべて神様に向かって投げ出しなさい。
なぜなら、神様はあなたがたの面倒をみてくださるからです。
(「ペテロの第一の手紙」5章7節)
ペテロはこの言葉を小アジアのキリスト信仰者たちに向けて書き送りました。
迫害のせいでさまざまな苦しみを受けていた彼らは、
この慰めと希望の御言葉を必要としていました。
彼らの多くは次のように考えていたことでしょう、
「もしも神様が私たちの面倒をみてくださるなら、
どうして私たちはこれほど大きな困難に巻き込まれてしまったのだろうか。
どうして私たちは家と財産を失うことになったのだろう。
どうして私たちは自分の愛する人々から引き離されてしまったのだろうか」。
私たちも彼らと同じような疑問を持ったことがあるのではないでしょうか。
「もしも神様が面倒をみてくださっているのなら、
なぜ苦しみが存在するのか」と。
神様は私たちのことをよく御存知です。
私たちが迷いやすく、この世の仕掛けた死の罠に引っかかりやすいことを
神様は知っておられます。
それゆえ、私たちは信仰をもって耐え忍び、
救い主と一層強く結びつく必要があります。
そうなるために、神様は
私たちが様々な苦しみに遭遇するのをあえて妨げないようになさるのです。
それらの苦難は私たちの最善となるべく計られて与えられているものです。
神様は私たちを愛しておられ、
私たちの面倒を見てくださいます。
それゆえ、ちょうど金が火によって精錬されるのと同じように、
神様は私たちを苦しみによってきよめてくださるのです。
もはや神様は私たちの罪を根拠に私たちを罰することはありません。
イエス様が私たちの身代わりに
一切の罰の責め苦を引き受けてくださったおかげで、
私たちの罪は赦されているからです。
しかし一方で、神様は以前通りに私たちを厳しく躾けて、
キリスト信仰者として成長させてくださるのです。
(祈り)イエス様、私はあなたに涙ながらにお頼みします。
私がむやみに不平を言ったり、主の道から逸れたりしないように、
試練の道を通して、主よ、どうか私をあなたの御許へとお連れください。
アーメン。
(関連聖句)「ペテロの第一の手紙」3章10~17節