「ルツ」
ルツはこう答えました、
「あなたを捨て、あなたを離れて帰れ、
などという罰を私にお与えなさいますな。
あなたの行かれる所に私も参りますし、
あなたが宿られる所で、私も一緒に宿ります。
あなたの民は私の民です。
あなたの神様は私の神様です」。
(「ルツ記」1章16節)
飢餓がイスラエルを襲い、
エリメレクという名の男が妻のナオミと共に二人の息子を連れて
モアブの地へと旅立ちました。
エリメレクの死後、息子たちは各々モアブ人の妻を娶りました。
後に若い妻たちは夫と死に別れました。
ナオミが祖先の地に帰ろうとするとき、彼女の二人の嫁が従ってきました。
しかし、ナオミは彼らに自分たちの故郷に帰るようにと言いました。
その時、ルツは自分の信仰と愛をこう言い表しました、
「あなたの民は私の民です。あなたの神様は私の神様です」。
その後、エリメレクの親戚にあたるボアズがルツを妻として迎えました。
彼らにはオベドが生まれました。
そして、このオベドから、ダヴィデの父となるエッサイが生まれました。
こうして、異邦人ルツはイスラエルの王族の母となったのです。
後にこの王の家系から世の救い主イエス様がお生まれになりました。
このことからわかるように、
イエス様の系図には、異邦人も含まれていたことになります。
イエス様の誕生という大きな喜びは「すべての国民」に関わることだったのです。
顕現主日を通して主イエス様の御降誕を覚えることは、
私たちキリスト信仰者が世界の宣教師の活動の大切さを覚えることでもあります。
キリストの福音という豊かな宝を周りにいる人々と分かち合うのは、
キリスト信仰者のもつ大きな特権です。
「キリストのゆえに私たちの罪は赦されている」という喜びの福音を
すべての国民に伝えていきましょう。
(祈り)主よ、イエス様の決してなくなることがない豊かさを
他の人たちと共に分かち合えるように、どうか私を教え導いてください。
アーメン。
(関連聖句)「ルツ記」1章14~22節