2013年4月22日月曜日

「ルターの信仰生活アドヴァイス」 苦難をとおして神様の御国の中へ(使徒の働き14章22節)(その2)



苦難をとおして神様の御国の中へ(「使徒の働き」1422節)(その2)
 
 
「敵は私の命を地に打ち砕きました」(「詩篇」1433節)。
要するに、敵は栄光をまとって生きており、
社会の上層部を独占して威張っています。
彼らはそうした外見にもとづき、
人々の見ている前でも目立つ上座にのぼります。
それゆえ、私は完全に屈服させられ、
人々の目には見捨てられ蔑まれた存在とならなければなりません。
なぜなら、こうした御言葉によって預言者は、
恵みとキリストの中に生きている人が
いかに取るに足りない存在に見えるか、
示そうとしているからです。
その人に敬意を払う者は誰もいません。
その人は皆の侮蔑の対象となり、
「役立たずの失格者」、
「人々がふつう行うあらゆることに関して危険極まりない人物」
というレッテルを貼られます。
このような目にまだあったことがなく、
その人の善い行い、言葉、決断、計画を
「無用の害悪だ」と嘲笑する敵がまだいない人は、
実はまだキリストの御許に来てはいません。
ただし、「自分自身」が自分の敵になって、
本来なら他の敵がその人に対してやるべきこと(侮蔑など)を、
自分に対して行う場合には、話は別です。
その時、人は、
自分のあらゆる善いわざ、言葉、仕事、生活、そして自分自身を
「役立たずの道化」とみなすでしょう。
そして、心から正直に、また徹底的に、
自分をそのような者としてとらえることでしょう。
  
 
この世の王国、つまり悪魔の王国は、違反と罪と永遠の滅びの王国です。
しかし、キリストの王国は、義と恵みと平和と永遠の命の王国です。
私たちはこの王国に、主イエス・キリストをとおして移されているのです。
  
   
あなたは、もしもキリスト信仰者でありたいと望むなら、
宮廷服に着替えなければなりません。
しかし、キリストは宮廷の臣下に「苦しみ」という服以外は賜りません。