2011年11月23日水曜日

「マルティン・ルターの旅のお弁当」 使徒の働き24章5節

  
この男は疫病のような存在で、
世界中のすべてのユダヤ人に対して騒ぎを巻き起こしており、
ナザレ人らの異端の先頭に立っている者であることが、
私たちにはわかりました。
(「使徒の働き」245節)
  
   
いたるところで次のような文句を耳にします、
「福音は平和をかき乱し、諍いを巻き起こしている。
福音が来てからというもの、何もかも昔より悪くなるばかりだ。
以前はあらゆる面で平穏と静謐に満たされていた。
迫害もなく、人々は皆互いに(少なくとも友人や隣人とは)
仲良く暮らしていたものだ」。
このような文句に対しては、次のように答えましょう、
「静かに平和に事が進むはずがありません。
福音の宿敵である悪魔が支配しているところでは、
それはありえないことです!」。
キリストがその福音によって悪魔の帝国を圧迫し続けておられる間は、
私たちも平和や安穏を期待してはいけません。
現在人々が取り戻したいと願っているあの以前の生活の平穏は、
本当に悲しむべきことでした。
そのような「平穏」は、
悪魔による支配とキリストの不在との確かな証拠だったからです。
しかし私は、
今人々が望んでいる通りに福音が私たちから取り去られて、
その「平穏」がいつか戻ってきてしまうのではないか、
と危ぶんでいます。