2017年4月12日水曜日

マルティン・ルター「活きるために」「ヤコブの手紙」4章1~2節(その3)

あなたがたの中の戦いや争いは
いったいどこから生じるのでしょう。
あなたがたの肢体で戦いを起こす
あなたがたの欲望のせいではありませんか。
あなたがたは欲しますが、
何も得られません。
あなたがたは殺したり、熱望したりしますが、
手に入れることができません。
あなたがたは争い戦います。
あなたがたは求めないから得られないのです。
(「ヤコブの手紙」412節)
  
戦争がどれほどひどい不幸な出来事か、
今日では多くのことが書かれたり言われたりしています。
それらはすべて本当です。
しかしその際、
戦争自体より何倍もの大きな不幸をもたらすことになる悪が、
戦争を行うことで阻止されている場合があることも、
考慮に入れておくべきでしょう。

そうです。
もしも人々が信仰深く、平和を守りたいと望んでいるのであれば、
戦争はこの地上で最悪の不幸な事態であることでしょう。
ところが実際には、
この世は悪の世であり、人々は平和を守ろうとはせず、
略奪し、盗み、殺し、女性や子どもを辱め、
(他人の)栄誉と財産を奪っています。

この現実はどこに原因があるとあなたは思いますか。

このように世界中がたえず騒乱に満ちている状態を
耐え抜くことができる人は誰もいません。
それゆえに、
それよりも小規模な争いによって抑止しなければならなくなります。
そして、これが「戦争」とか「剣」とか呼ばれるものなのです。


それゆえ、
私たちに平和やその他の賜物を与えてくださる神様に感謝します。
私たちは、
皆が平和に仲良く暮らすのがどれほど大きなことであるかを学んで、
そのことがひとえに神様のみわざのおかげであることを
ちゃんとわきまえたいと思います。

この賜物の大切さを理解せずに、
平和の中で神様を忘れてしまい、
騒乱の果てに不幸を引き起こすこの世と、
私たちは歩調を合わせるべきではありません。

主なる神様が、どうか私たちによりよい人生を賜りますように!