2014年11月3日月曜日

「ルターの祈りの本」 正しい信仰とその信仰を強めることについて(その2)


正しい信仰とその信仰を強めることについて(その2)
  

愛する神様、あなたに感謝します。
自分の罪が帳消しにされるためには、
それに対して自分の後悔の力で対抗したり、
自分の行いによって信仰することを始めるべきではないのだ、
とあなたは私に教えてくださいました。

人々の前ではそんなこともできるでしょう。
この世の裁判官が相手ならそれでも許しがもらえるかもしれません。
しかし、神様、あなたの御前には永遠の怒りがあります。
それゆえ、私は十分に悔いることも自分の行いをすることもできず、
絶望して弱り果てるほかはありません。

ですから、あなたに感謝します。
私ではない「あるお方」が、私のために私の罪に対抗し、
それを担い、その負債を支払い、それを帳消しにしてくださったのです。
このことを私はすすんで信じたいし、
私にはこのことがまったく正しく慰めにみちたことに思えます。
しかし、私は、その真理に自分をすっかりゆだねることができないし、
自分の力では何もできません。
このことをちゃんと理解することもできません。

主よ、私を成長させてください。
私を助けてください。
私に力を贈り与えてください。
「神様、私にきよい心をつくり、新たな堅い霊を与えてください」
(「詩篇」51篇)と祈る預言者ダヴィデのように私も信じる、
という賜物をお与えください。

新たなきよい心を私は作り出すことができません。
あなたがそれを形作ってくださらなければならないのです。
空に昇り輝きわたる太陽や月を私が造ることができないのと同じように、
私の心がきよく保たれ、
堅い霊と、御言葉を疑わない強くてしっかりした心とが保たれるようには、
私自身の力ではできません。

どうか、私が日々信仰の中で成長していけるように助けてください。
たとえ全世界が崩れ落ち、
すべてが一丸となって悪魔が怒り狂う事態となっても、
私がそれにまきこまれず、
あなたの神的な助けによって
福音に留まることができるようになさってください。

アーメン。