2011年9月7日水曜日

「マルティン・ルターの旅のお弁当」 ペテロの第一の手紙1章4節

 
朽ちない、汚れのない、消えない遺産へと。
(「ペテロの第一の手紙」14節)
  
私たちはわざわざ購入しなければならないような
品物や遺産を待ち望んでいるのではありません。
私たちのためにすでに用意されている、
朽ちることも消えることもない遺産をいただく希望をもって、
私たちは生きています。
目には見えないけれども、それが私たちの永遠の持ち物なのです。
このことをしっかりと覚えておくならば、
この世での快適な生活に関してさほど心を悩ませることもなくなるでしょう。
この世の持ち物は、あっという間に汚れ、なくなりますが、
天国の持ち物は永遠に保たれ、朽ちることがありません。
さらに、この世の持ち物はすべて人を汚します。
この世の持ち物によって堕落しないほど
義しい人はこの世には一人もいないからです。
完全に清いのは天国の遺産だけです。
それを所有している者は永遠に清いままです。
この世の持ち物には必ず飽きが来ます。
しかし、天国の持ち物に飽きることはありません。
これらすべては、
キリストにあって神様の憐れみにより私たちに提供されており、
私たちは信じさえすれば、プレゼントとして「ただ」でいただけるのです。
人間の理性や心には理解できないほどこの大きな宝を、
「自分の行いの報い」として受けることができる、
などとどうして言えましょうか。