「葦と灯心」
傷ついた葦を折ることもなく、
ほのぐらい灯心を消すこともありません。
(「イザヤ書」42章3節より)
これは弱々しい人々に同情する神様の憐れみの心を描いています。
「傷ついた葦」という言葉ほど的確に
人間のみすぼらしさを表す言葉が他にあるでしょうか。
「ほのぐらい灯心」という言葉ほど正確に
人間の頼りなさを示す言葉が他にあるでしょうか。
しかし、あなたは私たちの救い主の愛を見つめなさい。
この方は傷ついた葦を折ることもなく、
ほのぐらい灯心を消すこともありません。
主は葦を整え、灯心から燃えかすを取り除いてくださいます。
イエス様は罪を赦してくださいます。
主は傷口に包帯を巻いて癒してくださいます。
主は臆病な者を勇気付け、弱い者を強めてくださいます。
ひどい呪いの言葉をはいて「私は救い主を知らない」と言ったあの夜に、
ペテロはいかに「ひどく傷ついた葦」であったことでしょうか。
皆が皆ゲッセマネで恐れをなし主を捨てて逃げ去ったあの夜、
弟子たちはいかに「暗い灯心」であったことでしょうか。
それでも、イエス様はペテロをくじいたり、
弱い弟子たちのほのぐらい信仰のともし火を消したりはなさいませんでした。
傷ついた良心や、悲しみに痛んだ心や、泥に塗れた人生を、
救い主は踏みにじることはなさいません。
主はその血によって私たちの良心をきよめ、恵みによって心の傷を癒されます。
主は疲れた者を元気付け、弱い者を強めてくださいます。
私たちがどのような存在か、主はよくご存知です。
(祈り)主よ、信仰が消え入りそうです。
恵みの朝が訪れるように火を点してください。
あなたの御霊はほのぐらい灯心に新たな火をくださいますから。
アーメン。
(関連聖句)「エゼキエル書」4章14~16節