2018年7月10日火曜日

マルティン・ルター「活きるために」「ガラテアの信徒への手紙」5章13~14節(その1)

 兄弟たちよ、あなたがたは自由へと招かれているのです。
ただ、あなたがたが肉(の欲望)に余地を与えることがないように、
気をつけなさい。
かわりに、愛をもって互いに仕え合いなさい。
なぜなら、すべての律法は、
「隣り人をあなた自身と同じように愛しなさい」、
という御言葉によって満たされるからです。
(「ガラテアの信徒への手紙」51314節)(その1)

キリスト教の、すなわち福音の
もたらす自由は、良心の自由です。
この自由によって、良心は行いから自由になるのです。
それは、
行いがなくなるという意味ではなく、
良心が行いに依存しなくなる、
ということです。
なぜなら、
良心は働きかける力なのではなく、
行いを吟味する力だからです。

人間にはたしかに自由があります。
しかし、それは、
神様の戒めを守るか無視するか自由に決めてよい、
という意味ではありません。
神様の戒めとの関係においては、
人間は自由ではなく、
神様の御言葉に対して従順でなければなりません。
さもないと死の宣告を受けることになるからです。
しかし、
神様が命じておられない、外面的な行いなどに関しては、
人間は自由なのです。