2018年5月18日金曜日

マルティン・ルター「活きるために」「詩篇」103篇2~5節(その1)

私の魂よ、主をほめたたえなさい。
主のすべてのみわざを忘れてはいけません。
主はあなたのすべての罪を赦し、
あなたのすべての病を癒してくださいます。
主はあなたの命を滅びから贖い出し、
恵みと憐れみによってあなたに冠を載せてくださいます。
主は善性によりあなたの一生を満ち足らせてくださいます。
そうして、あなたは鷲のように若返るのです。
(「詩篇」10325節)(その1)


音楽を愛好する人々がすぐれた徳を備えているのは疑いのない事実です。
音楽に感動しない人は木石同然だと私は思います。
音楽は悪魔にとって不快で耐え難いものであることを
私たちは知っているからです。
神学を除けば音楽に匹敵する技能は他にないと私は確信しており、
それを躊躇なくここに表明します。
音楽がなければ神学が孤独にやるはずのことを、
音楽は助けてくれるからです。
音楽は平和と喜びの気分を創出するので、
あらゆる悲しみと不安の生みの親である悪魔は、
神学の言葉から逃げ出すのと同じような素早さで、
音楽の演奏からも逃げ出していきます。
それゆえ、預言者たちは他の何にもまして音楽を用いたのです。
彼らは神学を幾何や算術や天文学の形で表すことができなかったので、
それを音楽に包みこみました。
こうして、彼らは神学と音楽が互いに結びついた形で、
詩篇や賛美歌を通して真理を宣べ伝えることができたのです。