「旅人である私たち」
あなたがたは世と世にあるものとを愛してはいけません。
(中略)世と世の欲とは過ぎ去るものです。
(「ヨハネの第一の手紙」2章15、17節より)
ある家族が車で新しい我が家へと旅をしました。
長旅の間、彼らはあちらこちら興味深い場所に立ち寄りました。
しかし、そのために
「新しい我が家」という本来の目的地のことを決して忘れはしませんでした。
私たちも旅人です。
天の御父様は私たちを聖徒として
天国の栄光において受けることになっている分を
相続するのに適格な者としてくださいました。
まだ今はこの世に私たちも
本来の目的地のことを決して忘れないようにしましょう。
天の御国を忘れてしまうほどにこの世のものを愛し過ぎてはいけないのです。
永遠に所有し続けることができないようなものに執着するのは
たいへん愚かな態度です。
この世にあるものはわずかな間だけの借り物にすぎません。
救い主を知ることの大切さはそれとは比較になりません。
この世のはかないものを愛するあまりに
天の御国を継げなくなるのはあまりにも悲惨です。
イエス様の遺言は、
天の御国で私たちのために確保されている不朽の遺産を
私たち信仰者が相続するように定めています。
ですから、
私たちはこの世にあるものを
あたかもそれを用いていないかのような態度で用いていくことにしましょう。
「私たちの国籍は天の御国にあります。
そこから救い主イエス・キリストが来られるのを私たちは待ち望んでいます」
(「フィリピの信徒への手紙」3章20節)。
(祈り)天の御国への帰郷の旅の途中で疲れたり堕落したりしないように、
この世にある間にもすでに天の御国の喜びによって
私の心がすっかり満たされるようになさってください。
荒れる嵐も人を堕落させる罪も天の御国にはもはや存在しません。
そこではいつでも全き救いの幸いと平和とに私たちはあずかれるのです。
アーメン。
(関連聖句)「マタイによる福音書」6章19~21節