2017年10月6日金曜日

マルティン・ルター「活きるために」「ヨハネによる福音書」1章29節(その2)

翌日、ヨハネはイエス様が彼のところにやって来られるのを見て、
「見なさい、世の罪を取り除く神の小羊を」、と言いました。
(「ヨハネによる福音書」129節)(その2)

高慢な人間は、
本当は自分が罪人なのに、
罪人のレッテルを貼られるのを嫌がるものです。
それどころか、
こういう人間は
自分の巣を星の下に、
自分の住処を崖の上に建てたりします。
すなわち、
そのような人間は
義人の一人に数えられたがっているわけです。

ですから、ごらんなさい。
あなたは聖徒たちの間で光り輝く存在であろうとしているのです。

しかし、
キリストは御自分を低めて、罪人たちのもとへと下降なさいました。
主なる神様は
罪を行わなかったのに、
人間のために罪人のレッテルを自らに貼られることを望まれたのです。
それは、
人間を愚かな傲慢さから解放するためでした。

もしもこのことを自覚するなら、
自分を罪人と自発的に認めるように心が動かされるのが、
たいていの人の心情であるはずでしょう。