2012年7月21日土曜日

「ルターの信仰生活アドヴァイス」 聖で義なる神様(その1)


聖で義なる神様(その1) 
 
 
神様の隠された、おそるべき御意志を探ってはなりません。
全能なる神様のもっとも敬うべき奥義を崇拝するのと同じようにして、
神様の御意志を敬いつつ崇拝するべきです。
この奥義は、神様御自身にのみ属することがらであり、
私たち人間からは厳重に覆い隠されています。
自分の心を問いただして探ってみなさい。
そうすれば、あなたは、
自分の心が神様のみに留まることができるかできないか、
気が付くはずです。
もしもあなたに何かが欠けていたり、
あなたが危機の中にいる時でも、
神様からよいことのみを待ち望む心をもっているのなら、
また、
神様からのものではないことをすべてやりすごすことができるのなら、
あなたはちゃんと唯一の正しい神様をいただいていることになります。
  
  
神様は主です。
神様がなさるのは、
下方にある者を持ち上げ、上方にある者を引き下ろし、
ひとつに固着しているものをこわし、こわれたものをなおすことだけです。
  
  
尊敬することは、愛することよりもはるかに高尚なことです。
なぜなら、尊敬することは、
ちょうど隠された全能者に対するように、
愛ばかりではなく、
自律やへりくだりや敬意もその中に含んでいるからです。
  
  
神様は、すべてを空虚から創造なさいます。
神様は、絶望している者を確信に満ちた者になさいます。
神様は、侮られている者を名をとどろかせる者になさいます。
神様は、悪評をこうむっている者を大きな賛美を受ける者になさいます。
神様は、罪人を義とし、死を命に変えてくださいます。


神様が起こしあげてくださるのは、見捨てられた者だけです。
神様が癒されるのは、病気の者だけです。
神様が目を見えるようになさるのは、目の見えない者だけです。
神様が活きる者になさるのは、死んだ者だけです。
神様が義となさるのは、罪人だけです。
神様が賢くなさるのは、愚かな者だけです。