2016年4月29日金曜日

「ルターの祈りの本」 最期の遺言(その2)

最期の遺言(その2)
  

愛する主なるイエス様、私はよく存じております。
たとえ私がこれまで最善を尽くして生きてきたとしても、
その私の生き方は依然として
滅びの宣告を受けるのが当然であるような生き方でした。
しかし、
あなたが私のために死なれ、
その聖なる傷から流れた血を私の上にふりかけてくださった、
ということに私は慰めを見出します。

私は御名によって洗礼を受け、御言葉を聴きました。
御言葉により、
あなたは私を招き、
恵みと命の約束を与え、
それを私が信じるように命じられました。
このことに信頼し、あれこれ疑うことなく、
私はこの世での人生を後にしたいと思います。

どのように神様が天国で私を裁くことになるか、
いったい誰が知っているというのでしょう。
私は今「赦免の判決」に守られて生きています。
その赦免とは、
神様が律法の裁きよりも高きところから、
すなわち天から、
律法の裁きに反して
「御子を信じる者には永遠の命がある」(「ヨハネによる福音書」316節)
と宣言されたことです。

アーメン。