「憐れみに欠けた裁き」
偽善者よ、
あなたは、まず自分の目から梁を取り除きなさい。
そうすれば、
兄弟の目からちりを取り除けるために、
はっきり見えるようになります。
(「マタイによる福音書」7章5節)
神様の憐れみとキリストの愛を体験した人は、
自分でも憐れみのわざを行います。
私たちの弱さは、他の人の欠点や間違いに目が行くところにあります。
他の人の悪さはいつも目に留まり、その罪は大きく見えます。
他の人の罪を裁くのは正しくまた必要なことでもある、
と私たちは感じています。
憐れみに欠けた裁きは、心が盲目でかたくななためになされます。
「あなたがたの中で罪のない者が、最初にこの女に石を投げつけなさい」
(「ヨハネによる福音書」8章7節より)
とイエス様がおっしゃると、
罪深い女を責め立てていた者たちは皆一様に黙りこみ、
その場を立ち去りました。
私たちが各々
まず自らの欠点を見つめることを学び、
それに打ち勝つように努力し、
他の人のことを憐れみに欠けた冷たい心で裁かないようにするならば、
人生ははるかによいものになることでしょう。
偽善者にならないように注意しましょう。
私たちが憐れんでいただいたのは、
私たちも憐れみのわざを行っていくためであることを忘れてはいけません。
イエス様は裁く代わりに、
私たちが本来受けるべき罰を私たちの身代わりとして
苦しんでくださったのです。
このようにイエス様が私たちをすべてまとめて
御自身の上に引き受けてくださっているのですから、
私たちもまた深い憐れみを持って互いに重荷を担い合おうではありませんか。
(祈り)全世界を裁かれる主よ、あなたは
「憐れみのわざを行わなかった者たちに対する裁きは
憐れみに欠けたものになる」と警告なさっておられます。
罪に落ち込んだ者たちを私たちが理解をもって憐れみ、
正しい裁きを行うことができるように、どうか私たちを助けてください。
アーメン。
(関連聖句)「マタイによる福音書」7章1~5節