2014年10月22日水曜日

「ルターの祈りの本」 罪の赦しを受けることについて(その4)


罪の赦しを受けることについて(その4)


憐れみ深い救い主よ、
あなたはいかに賢くすべてを始めてくださったことでしょうか!
私は、あなたが私の兄であることを知っています。
「詩篇」に「私はあなたの御名を私の兄弟たちに宣べ伝えます」(2223節)
とある通りです
(ここで「私」とは御子を、「あなた」とは御父を、
「私の兄弟たち」とはキリスト信仰者をさしています。訳者註)。

主キリストよ、
あなたは神様であり、天地の王ですが、私はあなたを怖がったりはしません。
なぜなら、
あなたは私の友であり、私の兄であり、私と同じ肉体を持ったお方だからです。
私は罪深い者ですが、あなたは聖なるお方です。
しかし、私は戸惑いません。
もしもかりに私が罪人でなかったならば、
あなたは私のために苦しみを受ける必要はなかったでしょうから。
それゆえ、私の心は安らかです。

あなたの系図(「マタイによる福音書」第1章の冒頭)の中には、
よい人もいれば悪い人も含まれています。
こうした人々を通して、あなたはこの世に生まれることを望まれたのです。
それは、
怯えている内気な良心の持ち主たちをあなたが慰めるためでもあったでしょう。
「彼らが勇気を持って、
私たちの罪を取り除いてくださったあなたに信頼するように」、と。
また、
「私たちに遺してくださった御言葉によって、
私たちがそのことを確信するように」、と。

このようなあなたに対して、永遠に感謝が捧げられますように。
アーメン。